Lichthof

たわいもないことを語ります

『なかしましほのおやつ本』の良さを考えてみた

お菓子を作る人の間では「なかしましほ」のお菓子本が一昨年~去年頃にブームになっていたようで、本屋の料理本コーナーに行くと彼女の本が山積みになっていた記憶がある。ほぼ日にコンテンツがあるので名前だけは知ってたり、ネットでスマイルビスケット(下記画像)の写真を見たことがある人もいるだろう。

まいにち食べたい“ごはんのような”クッキーとビスケットの本

まいにち食べたい“ごはんのような”クッキーとビスケットの本

私も著者のレシピ本を愛読している。特に黒ごまスティックは差し入れお菓子として好評だ。仕事やスポーツの休憩に差し出すとあちらこちらから手が伸びてあっという間に平らげてしまう。黒ゴマと全粒粉のほんのりとした甘さが疲れた身体にちょうど良いのかな?しかも全粒粉が入っているのでお腹も満足。
ここでは「なんでこの人の本がもてはやされてるの?」と首を傾げる人に向けて彼女のレシピの魅力を語ってみたいと思う。

驚くほど材料が揃いやすい

砂糖、バター、牛乳を他の材料で代用するいわゆるヴィーガン系(マクロビ?)に属するレシピ *1 なのに、驚くほど材料が揃いやすい
田舎住まいの自分としては、レシピを探す際は「田舎のスーパーでも材料が揃うか」を基準としているのでこれは非常に助かる。ヴィーガンやマクロビは材料の入手が面倒だったり高価だったりする。遠出したりネット通販すれば手に入るが、そこまでする手間や材料の値段を考えると自然とそういうレシピを避けてしまう。
我が家で入手しにくい材料は全粒粉と菜種油(後述)だけ。これだけは半年に一度車を走らせて自然食品の店で購入している。

風のうわさではオーガニックな材料にすると風味が違うとか言われているが、両方試してみて自分にはあまり違いを感じられなかったのでスーパーの買い物でほぼ完結している。唯一こだわっているのは菜種油だけ。スーパーで売っている太白胡麻油で代用できるそうだが、焼き具合が違うのでここだけこだわって使っている。

バターを使わない

バターを使った料理ではなくお菓子を作ったことがある人には納得していただけるが、温室に戻して柔らかくするのが面倒。中途半端に戻すと失敗のもとになるし、混ぜる時に集中力を要する。
またこれは個人的な理由だが、お菓子を作る頻度がそれほど高くないので使いきる前にバターの賞味期限がきてしまう。

ボウルひとつで完結

基本的にボウルひとつで材料を混ぜる作り方が多いので、使用する器材が少なく洗い物が楽。ボウルにしつこくこびり付くバターを使わない場合はさらに良し。

作業工程が少ない

作業工程が少なく短時でできる。時間があまり無かったり、ちょっと疲れている日でも作ろうかなという気にさせる。
ちなみに自分は休日の午後の時間を使ってぱぱっと三種類作ったこともある。

ここまでの説明はこの動画を見ていただければ納得していただけるだろう。


黒ごまスティックの作り方。 - YouTube

さいごに

みんなのおやつ ちいさなレシピを33』には『おやつ精神』というのがあり、肩肘張らず気楽に作ることを宣言している。

  1. まずやってみる(Just try)
  2. たのしくつくる(Have fun)
  3. それは失敗ではありません(Not perfect? Good!)

著者のレシピで作ったお菓子写真を投稿するTwitterハッシュタグ#LR1」を見ると、きれいに着飾ったお菓子の写真だけでなく、初めて作った初々しいお菓子、失敗しちゃったよ的な写真、明らかにネタっぽい写真まで、みんな自由気ままに写真を投稿している。

私も数々のレシピを試しているが、以前作ったものでも気温や湿度の関係でどうも生地がまとまらなかったり焼き具合がイマイチだったりする。そんな時でも「まぁいいか」とひょいとつまんで食べれる。こういったお気楽さがこのレシピの一番の魅力だろう。

みんなのおやつ ちいさなレシピを33 (Hobonichi books)

みんなのおやつ ちいさなレシピを33 (Hobonichi books)

ちょっとレシピを試してみたい人はこちらをどうぞ。

*1:ほぼ日や雑誌『暮しの手帖』に掲載されているレシピには乳製品を使ったものがある

CAMPER(カンペール)の多色財布「ZAN」

CAMPERといえば靴を思い浮かべる人が多いけど、バッグや財布などの小物も充実している。
CAMPER好きの私が特に気に入っているのは、正規品を作った後に出てきた余り革で使った「ZAN」というシリーズ。
色も革質も異なるパターンで組み合わせているので世にふたつと同じものがない。柄によっては男性でも女性でも使える。しかも価格も通常のCAMPER製品よりも安い。(←ここ重要)

相方もこの財布を持っていて(もちろん異なる柄)、気に入って使っていたが2年も酷使するとボロボロになってくる。
新しい財布を買おうと半年近くCAMPERの店を渡り歩いたりネット通販で探しても見つからず。どうしたもんかとしょぼくれていたある日、CAMPERの店を覗くとあの多色財布があったので、思い切って店員さんに声をかけてみると奥から出てくる出てくる。

あれこれ10分ほど悩んで選んだのがこれ。上は約3年使用。下は新品。

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店員さんと話をして得た情報は、

  • 年に二度ほど入荷する。(入荷時期は失念)
  • 色や素材がひとつひとつ異なるので通販に出せない。
  • 定期的に売れているので廃盤になることはないだろう。(店員さんの個人的な意見)
  • これだ!と思う柄を探して店を渡り歩く人がいる。
  • 奥にもっと商品があるので、探している人は遠慮なく声をかけてほしい。

なので、このシリーズを探している人は店員さんに声をかけることをおすすめする。

余談だがCAMPERは箱が丈夫でデザインも良いので収納ケースとしても使える。

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無印良品のアイテムによる収納術『もっと知りたい無印良品の収納』を読んで

無印良品の完全協力の元、「家の収納の7割が無印良品」「無印良品の元スタッフ」「無印の変態(自称)」と称する人気収納コンサルタントが無印のアイテムを使った収納術を紹介。
無印を使った収納本は数多くあれど、無印良品と著者の本気を垣間見た一冊だといえる。

もっと知りたい無印良品の収納

もっと知りたい無印良品の収納

内容はおおまかに、

  • 著者の家で実践している無印良品の収納術を余すことなく公開
  • 収納の問題を無印良品のアイテムで解決
  • 自分の体の寸法を測り、それに見合った収納を考える(ヒューマンスケール)

の三本立て。
自分も長年の無印ファンでアイテムは多く持っているが、正統的な使い方はもちろん、本来の用途とは異なる意外な使い方をしたりして読み応えがある。

また、収納テクニックの探し方も考慮されている。全体的に寝室・リビングなどのシーン(場所)ごとに構成され、写真には毎回必ず商品名とインデックスページが記載されている。インデックスページは写真付きでサイズと紹介ページが合番で載っているので、インデックスページのアイテムから収納テクニックを探すこともできる。
ブログに載っているテクニックもチラホラあるけど、画面スクロールしながら記事を探すよりは収納テクニックをアイテムから、収納の問題から、場所から簡単に探すことができるこの本の方が断然参照しやすい。

この本の残念なところを見つけるのが難しいがあえて一つ挙げると、著者の「無印愛」ゆえなのか情報量が多すぎてA5サイズの本に収まりきれず写真や文字が小さい。もう一回り大きい本にしても良かったのかな。
ところで、シューズケア用品を無印のボックスに納める小さい写真をよーく見てほしい。ラベルには一見「靴みがき」と書いてあると思いきや、よく見ると「靴みがけ!」と書いてある。

こんな人におすすめ

無印が好きな人、無印の収納アイテムを持っている人はもちろん、著者のファンの人にもオススメしたい。
著者の第一作目「片付けたくなる部屋づくり」はシンプルで効率的な収納術を提案して評価されていたのに、2冊目・3冊目は何故かファッションや旅行の話を盛り込んでしまったために、amazonのレビューが荒れている。ちなみに私も持っていない。(こちら側としては収納・インテリアを求めているのに、本人のファッションや旅行の話なんか要らないよね…。)
今回の4冊目はそんな要素は無く収納道一筋となっているので、前作で失望した方も安心して戻ってきてほしい。

ToDoリストで災害用品を管理する

この記事を書いている今日は9月1日「災害の日」。
私は水や非常食などの消費(賞味)期限のある備蓄品をToDoリストを使って管理している。
タスク管理ツールには「Todoist」を使っているのでその方法を簡単にまとめてみた。

Todoistを使った運用例

備品を購入したらすぐさま「災害管理」「消費期限」という名前のラベルを貼って「期限」と「繰り返し予定」を設定する。
ちなみに、ラベル「消費期限」には薬や調味料などにも使っている。
「期限」には消費期限の1ヶ月前を指定して、「名前」には本来の消費期限を載せておく。

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これでうっかり忘れがちな備蓄品を忘れずに消費・交換することができる。

GTDとTodoistに関する補足

プロジェクトはGTDで言う「NextAction」に登録している。
当方はGTDを厳格に守らず自己流に多少アレンジする派なので、もしかしたら「災害管理」のプロジェクトを作るのが正しいかもしれない。(その辺は各自にお任せします) 「NextAction」「Waiting」「Someday」などのGTD関連以外のプロジェクトはむやみに作りたくないし(乱立するから)、作ったとしても期日内にタスクを全て消化することを目標としている。

それにNextActionにタスクが膨れ上がっても、Todoistには「今日」「次の7日間」というフィルタがあり、今日・今後一週間実行しないNextActionが混じらないのでストレスにはならない。これ便利。:-)

エンディングが心地よい脱出ゲーム『TRAVELOGUE』

脱出ゲームはブームの頃に数多くやってきたけれど、「TRAVELOGUE」は最後のオチが心地よくて今でも強く印象に残っている。

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ゴミの臭いがきつい、テレビのノイズが邪魔をして眠れない。  
そんな最悪なホテルに泊まってしまったあなたは真夜中に脱出を決意する。  

理想とする場所は、太陽、風、波。

居心地の悪いホテルからの脱出。
雑居ビルに泊まっているかの様な雰囲気が良い。
だいぶ昔の作品なので操作性やグラフィックに難があるのはご愛嬌。
(TVから流れる音楽も90年代のジャーマンテクノっぽい)

TVのチャンネルを変えて振り向くとそこには…。

TRAVELOGUE
※ 要Flash

ヒトと持ち物の関係を見直す実験 - 映画『365日のシンプルライフ』雑感

監督本人が失恋をきっかけに自分の部屋に溢れかえった持ち物を見直す実験をする365日のドキュメンタリー風映画。
実験初日、トランクルームに預けているコートを取りに雪が積もったヘルシンキの町中を全裸疾走するところから始まる。

この実験のルールは、

  • 自分の持ちモノ全てを倉庫に預ける
  • 1日に1個だけ倉庫から持って来る
  • 1年間、続ける
  • 1年間、何も買わない


映画『365日のシンプルライフ』予告編(8/16公開) - YouTube

ストーリーに多少の起伏はあれど、基本的に365日の日常生活が淡々と描かれるドキュメンタリーなので退屈に感じる人もいるだろう。ライフハック()のテクニックやストーリーに起承転結を期待していると肩透かしをくらう。あくまでも実験映画だ。

断捨離とタイアップしているらしく、チケットを買った際に半券と一緒に著者の宣伝本やらWebサービスのチラシを貰って思わず苦笑してしまった。この映画を「断捨離」映画と称している人もいるが、自分には少し違和感を感じる。
断捨離は家に溜まったモノをどんどん「減らしていく」のに対して、この映画は家にあるものを空っぽにしてゼロの状態からモノを一つずつ「足していく」からだ。

この映画の隠れた見どころは本人が実験を通してモノを取捨選択する思考を身に付け、苦悩するところだと思う。
例えば、自分の指を歯ブラシやバターナイフの代わりにする。コートを寝袋代わりにする。二重窓を冷蔵庫代わりにする。1日1個しか持ち帰れないとなると今ある物で代用できないか必死に考えるからだ。ところが必要最低限のモノが揃い始めると今度は「もう欲しくない」とモノへの反抗が始まる。そのギャップが面白い。でも新しい彼女ができるとモノが増え始めるんだけどね。

意外だったのは、この実験はモノが無くて困るよりも周囲との人間関係で悩まされるようだ。携帯電話を持っておらず連絡手段が取れないことにより友人と喧嘩してしまう。それでもなんだかんだと主人公を支える弟や友人達がこの実験(映画)を続けられる要素となっている。

実験映画としては見応えがあったが、ただ残念だったのはエンドロールにトランクルームから彼が持ちだした365個のリストが流れるがフィンランド語なのでさっぱりわからんかった。自分としてはそこにすごく興味があったのに…。
(後で知ったが、パンフレットに英語で記載されているそうだ)

この実験をやってみたいかと言われると、日本でこの実験なんてできない。
何故なら全裸でトランクルームまでダッシュする時点でアウトだからだw

365日のシンプルライフ

フジロックで役に立った事と反省点2014

今年はフジロックに初参加した。
前夜祭から最終日まで4泊5日。翌日は休み(片付け&洗濯祭り)だったので6日間も空くと社会復帰に苦労する(した)。
これから野外フェスに参戦する皆さんに向けて役に立ちそうな情報を共有しようと思う。

水筒にワインを入れて呑み代を節約

ホームセンターで買った紙パックのワインを持ち込み、テントを出る前に水筒に詰める。これで驚くほど呑み代を節約した。
屋台で購入したのは水筒を持ってくるのを忘れた一回のみ。

使った水筒はKlean Kanteenの カンティーンボトル。
口が広いので洗いやすいのが良い。軽さを重視したので保冷・保温機能はあんまり無いけどね。
昼間に休憩がてら浅貝川で冷やしておくといいよ。

小型折りたたみ椅子だけでは不十分

荷物を減らしたいがためにDOPPELGANGERの小型折りたたみ椅子しか持ってこなかった。
あちこち移動するならこれで十分だが、同じ場所に長時間座っていると腰が痛くなってしまい、最終的には地べたに座ってしまった。(二日目はずっとオレンジコートだった)

荷物に余裕があれば、大型・小型・地面に置くタイプの椅子(マット?)の様々な椅子を持ってきて使い分けるといいかも。
ただし大きい椅子だと持ち運びが大変だし周囲の邪魔にもなることがあるので取扱いに注意。

お風呂の穴場的時間帯

お風呂は4日ともクーポンを利用して雪ささの湯に入った。
穴場と思われる時間帯は以下のとおり。

1. ヘッドライナー演奏中

フジロック系のブログで読んで実践してみたらほんとに貸切状態でワロタ。誰もいない。

2. ヘッドライナー終了帰り組の後

ヘッドライナーの演奏が終わると大群がキャンプサイトに押し寄せます。多分お風呂に行くんだろう。
その人達がお風呂から出終わった後が狙い目。深夜2時頃かな。
ただしこの時間帯を過ぎると今度は深夜組の人達が押し寄せてくる。

ちなみに外に行く時間がなくて一度シャワーを利用したが、中が蒸し蒸ししていて体はすっきりしたが気分が悪くなってしまった。

テントの出入口領域を確保する

今回困ったのがこれ。
一日目の午後にテントに戻ってくると、我々のテントの出入口を塞ぐように(ほんとに隙間がない)一人用テントが設置されていた。
入口のあたりは傾斜がなく、一人用テントがぎりぎり入る広さだったので無理矢理入り込まれたようだ。
今までは区画が割り当てられるタイプの野外フェスに参加してたので、これには驚いた。
当然、その後三日間はテントの出入りに苦労した。しかも入口に垂れ下げていた目印の旗がそのテントに塞がれてしまい、遠くから見えなくなってしまった。

フジロックなどの区画が決められていない場合は、入口に目印を立てる、前室があるテントなら前方にルーフを延ばす、などして出入り口の領域を確保しておこう。